災害時のエコキュート利用方法について
エコキュート基礎知識停電時の利用方法について
まずは、何らかの理由で停電が発生した場合です。エコキュートは、電気を利用してお湯を沸かすシステムですので、停電が発生してしまうと新たなお湯が沸かせなくなってしまいます。ちなみに、上述したように、他の給湯器でも基本的に電気は必要ですので、お湯は使えなくなります。しかし、エコキュートの場合、停電が発生する前に、タンクにお湯を貯めていますので、タンクにある分だけのお湯は生活用水として利用できるのです。
注意が必要なのは、災害などで停電が発生した場合、本体側でお湯の温度の調節ができなくなってしまうということです。つまり、停電時はタンクに溜まっている非常に高温のお湯しか出なくなってしまいますので、お湯を出す際に誤って火傷をしないように注意しなければいけません。停電時は何らかの容器にお湯を出して、それを冷まして使う、水と混ぜて温度を下げて利用するなどの手間が必要です。
断水時の利用方法について
災害によって断水が発生してしまうと、どのような給湯器も新たなお湯を作る事はできません。水すら出ないので、当たり前のことですね。しかし、エコキュートの場合であれば、貯湯タンクに貯めているお湯を生活用水として利用することができるのです。
災害による断水は、顔が洗えない…トイレの水を流せない…など、衛生面のさまざまな問題が発生してしまいます。そして、こういった衛生面のトラブルが続いてしまうと、徐々に精神的なダメージも大きくなってしまうのです。エコキュートであれば、貯湯タンクに貯めてある分のお湯を、家族の衛生状態を保つための生活用水として利用することができます。タンクの大きさはさまざまありますが、460Lタイプのタンクに満タンのお湯があれば、4人家族で使用したとしても、3日程度の生活用水が確保できると思います。
エコキュートを購入する際には、見た目や機能などに注目しがちですが、「万一の災害を考えて」という視点で、非常用水を確保するため、大き目サイズがオススメかもしれませんね。
災害時のエコキュート利用手順について
ここまでの説明で分かるように、エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯め置きしていくという仕様になっているため、万一の災害でも数日間分の生活用水を貯めていることと同じ意味になるのです。それでは、実際に停電や断水被害に遭った場合、どのようにしてエコキュートからお湯を取り出せばよいのかも簡単にご紹介しておきます。
以下に、一般的なエコキュートについて、災害時のお湯の取り出し方をご紹介しておきます。ただし、メーカーによって微妙に手順が異なる場合がありますので、念のため取扱説明書なども確認したうえで行ってください。
- 脚部カバーを取り外す
- 遮断機のレバーを下げて電源を切り、電気の供給を止めてください
- エコキュート専用の止水栓を閉め、貯湯タンクへの給水を停止
- 逃し弁操作窓を開いて、レバーを手前に引いて空気の通り道を作ります
- 非常用ホースを取り出し口に設置
- ホースの差し込み部分を持って、左に回す。貯湯タンクは保温性があるため、熱湯が出ることがありますので、やけどに注意してください
- ホースの差し込み口を持って右側に回し、水を止める
- 必要な水を取り出したら、逃し弁レバーを元に戻す
基本的には、上記の流れでタンク内のお湯(水)を取り出すことができます。エコキュートの貯湯タンクは、魔法瓶のような保温性がありますので、熱湯に注意してください。
災害に備えて、タンク内の清掃は欠かさないように!
災害時には、貯湯タンクからお湯を取り出し、それを調理や洗顔などに使用することがあります。したがって、清潔な非常用水を確保するためには、貯湯タンク内を綺麗に保っておく必要があると考えておきましょう。
貯湯タンク内は、水やお湯しか入っていませんし、「掃除なんかしなくても綺麗なのでは?」と考えてしまいがちです。しかし、エコキュートの貯湯タンク内は、水道水のミネラルや水垢などによって汚れが蓄積してしまうため、定期的にタンクの水抜きを行うなどのメンテナンスが必要なのです。エコキュートから供給されるお湯を清潔に保つためには、半年に1度程度の頻度で水抜きメンテナンスを行いましょう。
なお、エコキュートの水抜きの手順に関しては、メーカーごとに微妙に異なりますので、取扱説明書などでよく確認してください。基本的な流れに関しては、以下の記事をご参照してください。
和歌山在住の2児の父親。web会社に就職して3年目。
前職で得た知識を活用しエコキュートの関連の記事を更新していきます☆
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